早期の発作は習慣行動の形成と前頭腹側基底核回路のダイナミクスに影響を与える

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早期の発作は習慣行動の形成と前頭腹側基底核回路のダイナミクスに影響を与える

要約

- OCDとてんかんは、両方とも常態性の回路障害による複雑で深刻な疾患である。

方法

- OCDの強制的・反復的な行動には、習慣形成と同じ回路が使用されており、早期に発作を誘発したラットを用いて習慣形成を調べた。

結果

- 予想されたように、早期発作のあるラットは、習慣形成に対して対照ラットよりもより影響を受けやすいという仮説は反対に、習慣行動を形成する可能性が少なかった。
- この行動の違いは、決定および行動起点の基盤となる脳領域間の時間的調整の著しい変化と対応し、2つの変化が観察された:①外側前頭脳皮質と背側線条体の位相共鳴、及び②背側線条体内のシータ-ガンマカップリングの変化。

結論

- 最終的には、制御ラットとELSラットの前頭腹側基底核回路の時間的調整が、磁気刺激治療などの治療介入に対する応答の異常につながることが示唆された。

文献紹介

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37352815